鎌ケ谷総合病院 公式ブログ 病院ニュースや医療情報をお届け!

鎌ケ谷総合病院(千葉県鎌ケ谷市)の公式ブログです。イベント情報から医療マメ知識まで色々発信中です

再生医療が身近に~自家培養軟骨移植術~

新しい膝軟骨の治療

皆さんは『再生医療』にどんなイメージを持っていますか?

再生医療を未来の話のように感じたり、健康保険が適用されない高嶺の花であるかのようなイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、医療技術の進歩は目覚ましく、既に幾つかの再生医療保険診療が適用され、医療の現場で活用されています。今回取り上げるのは、保険診療が適用された再生医療の一つ『自家培養軟骨移植術』による膝関節の治療です。 

膝の軟骨はクッションや関節を滑らかに稼動させる役割を担う重要な運動器です。健康な方が何の問題もなく歩行や屈伸を伴う動作ができるのは、膝の軟骨があってこそ。

ただ、膝の軟骨には血管が無く怪我の再生に必要な細胞も少ないため、スポーツや外傷、病気などが原因で破綻すると骨や筋のように自然再生する事はありません。むしろ、そのまま放っておくと破綻部位をきっかけに症状が進行してしまうという特徴があります。

f:id:kamagayageneralhospital:20161216092100j:plain

これまでは怪我や病気で膝軟骨を損傷してしまったら、注射やお薬、装具を用いる『保存療法』や、人工関節置換術や関節鏡下手術などの『外科手術』を症状や身体の状態に合わせて行っていましたが、そこに新しい選択肢として『自家培養軟骨移植術』が加わったのです。

 

自家培養軟骨移植術

 自家培養軟骨移植術とは、自身の膝軟骨から採取した軟骨組織を培養し、それをシート状に加工したものを膝軟骨の欠損部位に移植する事で、膝本来の機能再建を 目指す治療法です。自分自身の軟骨を使う事から、安全性が高いとされています。

f:id:kamagayageneralhospital:20160910163707j:plain

家培養軟骨移植は、約0・5gの少量の軟骨から4週間で5㎠の円状軟骨シートが3枚培養でき、広範囲の軟骨欠損に対応可能です。

↓左は培養した円状軟骨シート。これを欠損部位に移植します。

f:id:kamagayageneralhospital:20161216110417j:plain

培養した軟骨シートを軟骨欠損部に縫い付けたり、縫い付けた部分がずれないよう骨膜でパッチ(蓋)したりするには技術と手間を要しますが侵襲が少なくて済むうえ、生着率が90%以上と高く、うまく生着しないことによる再受傷が起こりにくいというメリットがあります。

f:id:kamagayageneralhospital:20161216111922p:plain

 

 

自家培養軟骨移植術の対象

自家培養軟骨移植の適応は、事故やけがによる外傷性軟骨欠損症、もしくは激しいスポーツなど使い過ぎが原因の離断性骨軟骨炎で、軟骨欠損部の面積が4㎝以上かつ年齢がおおむね50歳以下の患者さんになります。年齢を50歳以下としているのは、術後1カ月半程度は手術した膝に絶対に荷重してはならず、松葉杖歩行が必須のため、自重を支える腕の力が必要だからです。

 

皆さんへ

膝軟骨損傷は重症化すると関節が変形したり、軟骨が骨ごと剥がれて周囲を損傷し炎症を起こしたりして強い痛みを伴い、なかには歩行困難となるケースもあります。

すぐには症状が現れないこともあるため、けがや膝を使い過ぎた覚えがなくても、膝に痛みや違和感がある場合は整形外科を受診する事が大切です。

 

↓外来予定はこちらでご確認下さい

週間 外来担当表|千葉県鎌ヶ谷市総合病院|鎌ケ谷総合病院

 

 

kamagayageneralhospital.hatenablog.com

www.kamagaya-hp.jp

 

鎌ケ谷総合病院 整形外科

住所:千葉県鎌ケ谷市初富929-6

電話:047-498-8111(病院代表)