今回は、鎌ケ谷総合病院の向後(こうご)外科部長が行っている下肢静脈瘤の治療のうち『ラジオ波(高周波)による血管内焼灼術』についてをご紹介します。
↓向後外科部長の紹介などはこちらに掲載しています。
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【脚にコブのようなものが…下肢静脈瘤とは?】
下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は足の静脈に備わる血液の逆流を防ぐための『弁』が不調をきたすことで、本来は心臓に戻るはずの血液が足の静脈内に溜まってしまい、静脈が膨張してコブのようになる病気です。
下肢静脈瘤には『伏在型』『側枝型』『網目状』『くもの巣状』の4種類があり、いずれも急激に悪化することや、生命に危険が及ぶ事はありませんが、下記のような症状が発現する事によって、生活の質(QOL)が低下する事があります。
ただし、下肢静脈瘤が重症化した場合は『うっ血性皮膚炎』や『潰瘍』になってしまい手術が必要になる場合もありますので、他の病気と同じく侮ることなく適切な診断と処置を行う事が大切です。
【下肢静脈瘤の主な症状】
下肢静脈瘤の代表的な症状は次の通りです。
・足の血管がボコボコに浮き上がり、コブのようになる。
・足のむくみ、倦怠感がある。
・足がつりやすい。
・足の皮膚が硬くなったり、色素沈着が起こる。
・足に潰瘍ができる。
これらの症状や進行度合いには個人差がありますが、下肢静脈瘤が自然に治る事はありません。
【下肢静脈瘤の治療】
鎌ケ谷総合病院での下肢静脈瘤の治療は、ラジオ波(高周波)による血管内焼灼術を主に、ストリッピング手術、硬化療法などの治療方法から、患者さまの状態に合ったものを選択します。
ここでは、20分程度の処置で済むラジオ波(高周波)による血管内焼灼術(けっかんないしょうしゃくじゅつ)を紹介します。
ラジオ波(高周波)による血管内焼灼術(けっかんないしょうしゃくじゅつ)
ラジオ波(高周波)による血管内焼灼術では、高周波を発生させる細い管を膝の内側から静脈瘤まで挿入し、高周波の熱を発生させる事で血管壁を収縮させて静脈瘤を治療します。治療に伴う切開などは無く、治療に要する時間も20分程度で済みます。
治療中の向後外科部長。術者はエコーで血管内の様子を確認しながら治療を行います。
【ラジオ波(高周波)による血管内焼灼術のメリット】
・痛みが少ない
・傷口が小さい
・日帰りで治療できる
・副作用が少ない
・処置時間が短い
鎌ケ谷総合病院の場合は基本的に日帰りでの治療となるため、治療に伴う時間的負担を抑えることができます。
【ラジオ波(高周波)による血管内焼灼術を行った場合の費用】
・70歳以上で1割負担の場合
合計14,000円前後(診察費+エコー+採血等含む/このうち治療にかかる費用は概ね12,000円前後)
・3割負担の場合
合計50,500円前後(診察費+エコー+採血等含む/このうち治療にかかる費用は概ね45,000円前後)
※患者様の病状により治療内容や検査費用が変動する場合もございます。
【下肢静脈瘤の外来日】
毎週水曜日(祝日除く/8:00~11:30受付)
※初めて当院を受診される方、他院からの紹介状をお持ちの方は1階ロビーの『総合受付窓口』でお手続き下さい。
既に診察券をお持ちの方で、他院からの紹介状が無い方は1階に設置されている『再来機』に診察券を挿入し、『外科』→『診察』→『医師選択』→『向後医師』の順番にボタンを押してお手続き下さい。
静脈瘤が気になる方、前述のような症状が出ている方は、たかが静脈瘤・・・気になるけど受診が面倒・・・と、見て見ぬふりをせずに、健康的な生活を送るためにも、一度は最寄りの医療機関を受診してご自身の下肢静脈瘤がどのような状態なのかを把握する事をお勧めします。
鎌ケ谷総合病院 外科
住所:千葉県鎌ケ谷市初富929-6
電話:047-498-8111(病院代表)